人と話しづらい「お金」の話

介護職がもらえる手当を理解して収入アップを目指そう

介護職の手当の具体例

介護職でもらえる手当はどんなものがあり、具体的にはどれくらいの額がもらえるのでしょう。介護職の手当について知っておきましょう。

資格手当の額は、各事業所や施設ごとに決められるのでどこも同じということはありません。一例ですが、介護福祉士の資格手当の相場は、10,802円となっています。その他、介護に関する手当で処遇改善手当、特定処遇改善手当というものがあります。

処遇改善手当は、介護サービス事業者が国に申請して受けられるもので、これが受け取れれば月額12,000円から37,000円となります。特定処遇改善手当は、経験を積んだ介護福祉士に対してさらに支給されるもので、月給を80,000円アップするか、年収を440万円以上にするかどちらかになります。

介護に関する手当以外の手当は、24時間体制で介護を行っているところでは夜勤手当が支給されます。夜勤1回につき約3,000円から10,000円前後となっています。残業をした時の時間外手当は通常時の給与の1.25倍が支払われます。

通勤手当は通勤のための電車やバス、車のガソリン代のことです。家族手当は家族構成によって受け取ることができるもので、配偶者に10,000円、子ども一人につき5,000円などと決めているところがあります。(金額は事業所により違います)

一部の訪問介護事業所では移動手当が支給されています。介護者の自宅で介護する場合、移動が伴いますので、その費用が支給されます。他には、管理職に支給される役職手当や研修に参加した場合に支給される研修手当などがあります。

長く勤めるほど収入アップ

日本の企業の多くは、年功序列で給料が決まっています。勤続年数が長くなれば収入も増えてきます。介護職も一般企業と同じで、勤続年数が長くなればなるほど収入が増えるようになっています。

介護職員の平均給料額を見てみると、令和2年では勤続1~2年は283,480円ですが、勤続年数が増えると給料も上がっていきます。勤続1~2年で283,480円だったのが、勤続20年になると390,960円になります。

今後もさらに介護職の給料は上がっていくと考えられていますが、それでもまだ介護職は高収入とは言えません。さらなる収入アップを目指すなら、資格手当がもらえるような資格を取得したり、夜勤手当がもらえる夜勤を増やしたりすることを検討すると良いでしょう。

また、フロアリーダーや介護主任といった役職に就いても収入はアップします。キャリアアップすれば基本給は上がりますし、役職手当が付きます。介護職ではスキルや経験が十分あると判断されたら管理職になるのも可能ですから、管理職を目指しても良いです。

あれこれ考えても今の職場では高収入が見込めない、これから先ずっと働いたとしてもそれほど収入アップが期待できないという場合は、転職も検討してみましょう。介護職で収入アップを目指すのであれば転職はとても効果的です。

介護職は基本的に給料が安いと言われてきていますが、最近では好条件の求人も出ています。それらをチェックして、良いところがあれば思い切って転職するのも良いかもしれません。また、入職後に待遇や手当にミスマッチが起こらないよう、【介護職に就くなら気になる「手当」のはなし】をはじめとする情報サイトを一読して理解を深めると良いでしょう。